村上春樹レヴューのブログ

自称村上主義者の私が独自の切り口で作品をご紹介します。

2025-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【⑪ルーシーとイーディー】 (『その日の後刻に』より)

Amzonより グレイス・ペイリーの短編集『その日の後刻に』から、「女性の生き方」をテーマにした短編をご紹介します。 本作は、人生の後半を迎えた二人の女性、ルーシーとイーディーの会話を中心に物語が展開します。二人は長年の友人であり、年を重ねた今も…

【⑩母親】(『その日の後刻に』より)

Amzonより グレイス・ペイリーの短編集『その日の後刻に』から、「母親」をテーマにした短編をご紹介します。本作はわずか3ページほどのごく短い作品ですが、ペイリー独特の語り口と、日常的な会話にさりげなく忍ばせた哀しみとユーモアが凝縮された一編です…

【⑨この国で、しかし別の言語で、私の叔母は、みんなが薦める男たちと結婚することを拒否する】(『その日の後刻に』より)

Amzonより グレイス・ペイリーの短編集『その日の後刻に』から、「移民」をテーマにした短編をご紹介します。作品のタイトルにある「この国」はアメリカを、「別の言語」はイディッシュ語を指していると考えられます。「ロシア系ユダヤ人」としてのアイデン…

【うずまき猫のみつけかた】

本書は、1996年に刊行された村上春樹のエッセイ集です。1994年の春から1995年の秋にかけて雑誌に連載されたエッセイをまとめたもので、執筆当時、村上はマサチューセッツ州ケンブリッジに滞在していていました。現地での生活の様子をつづった文章は、軽妙な…