村上春樹レヴューのブログ

自称村上主義者の私が独自の切り口で作品をご紹介します。

2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

【④風の中の家族】(『ある作家の夕刻』より)

Amzonより フィッツジェラルドの短編集『ある作家の夕刻』から、竜巻による破壊と再生を描いた一篇をご紹介します。村上春樹はこの作品について、『自然の圧倒的な暴力をリアルに描きながら、視線がどこまでも精密で、大げさにぶれることがない』と高く評価…

【辺境・近境】

Amzonより 本書は、1990年代に村上春樹が世界各地を旅したルポタージュです。以前ご紹介した『遠い太鼓』『雨天炎天』が主にヨーロッパ旅行記であったのに対し、本書ではさらに視野を広げ、アメリカ大陸からアジア、そして日本国内にまで足を延ばしています…

【③クレイジー・サンデー】(『ある作家の夕刻』より)

Amzonより フィッツジェラルドの短編集『ある作家の夕刻』から、ハリウッド映画界の虚栄と孤独を描いた作品をご紹介します。 『クレイジー・サンデー』 主人公のジョエルは駆け出しの脚本家です。ある日、著名な映画監督マイルズとその妻ステラが主催するパ…

【②ひとの犯す過ち】(『ある作家の夕刻』より)

Amzonより フィッツジェラルドの短編集『ある作家の夕刻』から、ショー・ビジネス業界の舞台裏を描いた作品を紹介します。 『ひとの犯す過ち』 ダンサー志望の若い女性エミーが演劇プロデューサーのビルのオフィスを訪れる場面から物語は始まります。ビルは…