村上春樹レヴューのブログ

自称村上主義者の私が独自の切り口で作品をご紹介します。

2021-02-11から1日間の記事一覧

【5月の海岸線】「カンガルー日和」より

これまで抽象化された物語を描いてきた作家にしてはめずらしく、本作は特定の場所や時間を具体的に想起させる記述になっています。さらに、主人公が口にした恨み節がその後の阪神淡路大震災に結び付けられてセンセーショナルに受け止められるなど、何かと話…